うちの定番の牛革と馬革はもうこれ以上ないというくらい良い感じに仕上がりつつある、しかし最近は鹿革に掛かり切りな私です。またそれがいいんだなぁ。

JUGEMテーマ:革ジャン

表面の凹凸が手で触ってはっきりと分かる鹿革「新しいの作ったから見てみて〜」って送られてきたんです。

鹿革と言えば、ニュージーランド産でクロム鞣しで柔らかくて腰がないくせに摩擦強度が高い、ついでに言うと値段も高い、
というのが2年前までの私の認識です。
しかし、蝦夷鹿に出会って考え方が変わるんです。
北海道に生息する蝦夷鹿でタンニンなめしの鹿革があるって、
良く考えればあって当たり前の革なのかもしれないのです、が
それまでそんなもんにお会いしたことが無かった私にはそれはそれは衝撃でした。
それでね、いいんですよ蝦夷鹿。
もう着てみると、目から鹿が飛び出て来るんです。
「極上」
の一言なんです。
あ〜、蝦夷鹿最高!(高いけど〜っ)て感想に頭の中は満たされました。
さてさて、その次に出会った鹿革は、NZ産のクロムなめしのもの。
表面に元々個体にあった模様が出てしまっていて一見傷のようにも見えます。
だから通常のクロムの牛革と同じくらいの価格で譲って頂きました。
その鹿革、多分ですが出てしまっている模様が着込んで行くとファイヤーパターンみたいに見えてくるんじゃじゃないかと思っているんです。
だから自分用に何枚か確保したんですね、以前から鹿革のジャケット欲しかったから。
なんて思っていたら次の衝撃!
NZ産のタンニンなめしの鹿革が届いたんです。
一行目に書いた凹凸をはっきり感じられる鹿革です。
たぶん、たぶんですよ。タンニンで思いっきり革を締めてます。
実は牛革も衣類用と小物用の鞣しは違っていて衣類用は伸縮性を残して、小物用は伸縮性を無くすように鞣すんですね。
だからこの鹿革は、小物用の牛革を作る時みたいな配合のタンニン(渋)でなめしているんではないかと思うんですよ、
だから、
「かっ、かってぃ(硬い」
とか
「あっ、厚いじゃんかここ!」
とか言いながら作りましたから。
そうです、入荷した革が私にあまりにも衝撃を与えたので速攻でジャケットを作ってみたのです。
この革の難点は版が小さい事です。
NZ産の鹿革はだいたい一枚120デシ(1デシは10CM×10CM)くらい、
蝦夷鹿は100デシくらいというのが私の頭の中にはあるのですが、この革は70デシ平均です。
ちなみに牛革と馬革は半裁で一枚200〜350デシです。
これも多分なんですがね、
タンナーさんが小さい原皮をまとめて買い叩き、
小さいから通常の革の仕様では売れないだろ〜な〜、試しにタンニンでガッチガチに締めてやれ!
って作ったのではないかと私は推測してみました。
とにかく革に衝撃を受けた私、型紙を小さい版用に引き直し、嬉々として製作したのが、コチラ。
TROPHY SPORTSのサイドレースアップを無くし
フロントは、ラフテールさんのブルファイターでやっていたフロントヨークの切り替えを移植。
背中は、ROADMASTERの背中のヨークを移植。
衿は自分のジャケットはいつもスタンドカラーで作ってしまうのでターンダウンで。
後、写真では見えませんが内袖は二分割。
外袖の二の腕部分にフロントと同じ感じの切り替えを入れても良かったなぁ、と作り終えた今になって思っています。
とにかく革の版が小さいときは切り替えが多ければ多いほど良いのです。
裏地は20年くらい前に私の父親がインドに行った時のお土産のウールの刺繍ストールを使いました。
たぶん裏地は刺繍がどんどん解れていつの日か無地になると想像しています。
ファスナーは、真鍮に黒メッキ、脇下のアイレットはガンメタメッキ。
なかなか良いと自分で褒めておきます。
とにかくこれを着まくって皆さんにこの革の驚きの進化をお届けしたいと今は思っております。
が、時は梅雨明けを待つ日々。
ということで秋になったらスウェット代わりに着まくりたいと思います。
たぶん、とんでもなくカッコ良く進化していきますよ、
涎をたらしてお待ちください。
最後に着てみた姿も、
とてもじゃありませんが写真に写っていた自分の顔は皆さまにさらしていいレベルまで到達していませんでした。
そしてピッタリです、もう太れません。
ちなみに袖はガントレットの手袋を夏以外は使用するので短めにして二の腕も細くしています。
という訳で、ニュージーランド産のタンニンなめしで染料仕上げの鹿革が送られて来たら、
テンションが上がって速攻で一着分注文し、
送られて来たらその姿に我慢出来なくなり
ご注文分を横に置いて、
自分用の一着を製作したら、
「これはたまらね〜ぜ」なジャケットとなりましたな回はこれにて終わります。
有限会社フォースピード 須山哲也
〒332-0006 埼玉県川口市末広一丁目16-47
TEL & FAX: 048-242-3889
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自粛期間が終わって購買欲が高まるGWに!と思っていたのです。

今年の春〜夏のデリバリーに向けて鹿革をまとめて購入し、
4月17日〜19日に開催予定でしたATAKAYAさんでの受注会で実物を見て頂こうとACEを36,38,40,42,44の各サイズ製作しました。
しかし、残念ながら開催は断念、私の思惑は外れました。
しかし、そのまま落ち込んでほったらかしにしていてもどうしようもありません。
安宅さんにお願いしてGW明けからアタカヤさんに置いて頂く事にしました。
九州地方の皆様、これからの季節のTシャツの上に牛革や馬革とはまた違う最高の着心地を是非ご堪能ください。
続いてはGWの話。
先ほども書きましたがATAKAYAさんでの受注会が無くなった私はすっかりやる気が削がれていました。
その上世の中は日に日に難しい方向に向かい、更に気分が乗らない日々。
そこで気分転換も兼ねてオーダー頂いている商品はひとまず横に置き、
ACEの5着に続けて在庫している革を使ってベストを製作することにしました。
今迄も、ジャケットを作り続ける中行き詰った時には、ベストを製作すると調子を取り戻すという経験があったからです。
選んだ革は牛革のパンチングレザー、作ったのはSCOUT。
白い革は牛革クロム鞣しの顔料仕上げ。
これで何かを製作すると工房中が白い粉で汚染される私にとっての最恐材料です。
今回で在庫分を全部使い切ってやると息込んで裁断した結果、SIZE:38,40,42の3着が取れました。
裏地はポリエステルのメッシュ、金具類はニッケルを使用しています。
黒と赤の革のコンビのSCOUTは、
牛革のクロム鞣しの染料仕上げを使用。仕上げに色合わせで染料を吹いているからアリニン仕上げになるのかな?
この革は、パンチング加工無しの状態で仕入れていろいろなモノを作り定番的な扱いの革でした。
しかしある日のこと、追加の為に電話をしたら繋がらなくて、在庫限りとなった革になります。
こちらは、残り少なかった黒い革を使い切ってSIZE:36,40,44の一つ飛びで3着を製作する事が出来ました。
裏地はポリエステルのメッシュ、金具類には真鍮を使用しています。
また最初は黒い革で両サイドの革紐を作ったのですが、
在庫のうちに色移りをしてしまうと大変なので赤い革の紐に変えました。
ちなみに黒い革紐はポケットに入れてあります。
SIZE:44だけターンダウンカラーですがそこに深い意味はありません。最初に何も考えずに作ったというだけです。
で、この6着を製作し終わった時点では 緊急事態宣言 は5月6日までという事でした。
そこで皆様の連休明け〜夏のツーリングを楽しんで頂こうとGW中に少しお買い得価格で販売しようと思いました。
しかし、製作した私からすると「6着も!」なのですが、
WEB-SHOPに並べてみると「6着だけ」としか思えない状態に。
そこで在庫しているジャケットやウォレットも並べる事に。
結果、WEB-SHOPのTOPページにあるジャケット&ウォレットなどをお買い得価格にして販売します。
上がこのブログを書いている時点でのTOPページ。
見ての通り
4月から掲載させて頂いているON THE ROAD MAGAZINEオリジナルジャケットが初めの方にあります。
今回はこちらも割引価格で販売させて頂きます。
期間はひとまず5月6日までの予定です。
そして本日よりお支払い方法の選択に「ATAKAYAさんでの受け取り」が加わりました。
尚、「ATAKAYAさんでの受け取り」の注意点としてWEB-SHOP上での購入分は現金決済のみとなることをご了承ください。
「一日1着売れれば6着のベストがちょうど売り切れるんだけどなぁ」
と浅はかな思いをつぶやいている私を笑いながら是非ともご購入ください。
宜しくお願いします。
有限会社フォースピード 須山哲也
〒332-0006 埼玉県川口市末広一丁目16-47
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フルオーダージャケットは楽しく辛くワクワクしながら震える

元の形は一応BOLD'OR。

しかしサイズの比較のためにサイズ44の型紙を使っただけで型紙を全部書き直したのでもはやフルオーダージャケットです。
フルオーダージャケットはとにかくお客様の「こんなジャケットが欲しい!」という気持ちが大切です。
それをお聞きしてから、「それならこうしてはいかがですか」と提案させて頂き、
「それならこうも出来る?」なんてキャッチボールを理解するまで続けて土台とします。
その土台を元に型紙を製作します。
1点物の型紙、これがまた大変です。
私、いまだに型紙は手書きです。
出来上がりを想像しながらシャープペンで線を書いていきます。
その想像しながらっていうのがあまり良くありません、要は他の事を考えながら線をひいているので確認を怠って寸法間違いを起こす事があるのです。
型紙の段階で寸法を間違うと後が大変です!
縫いあがる状態が見えて来たところで後退をしいられたりするのです。
もうそれが辛いのなんのって、はい。
後ろ側です。
このジャケットは一度布で組んで、バイクに乗って寸法をチェックしています。
右胸の3110もパデッドと同じ要領で縫っています。
左側のポケットも「この位置にこのくらいの巾のポケットで袋布はこれくらいの大きさで」まで打ち合わせて決めてます。
そして左肩のパデッドの上にチームワッペン。このアイディアはカッコいいですよね。
既にお持ちになっているベストに大きなワッペンを縫い付けてあるのでジャケットにはこの大きさでパデッドもワッペンに合わせてサイズ調整しています。
袖のファスナーも10番使用。
そして以前「そんなの縫えるわけないじゃん!」と言って断ったことがある革が重なりまくるパデッドの仕様。
凝り固まっていた考えをちょっと緩めてみたら可能性が見えて来て
「え〜い!」
とやったら縫い終える事が出来ました。
縫いあがった時の気持ちは「俺偉い!」。
フルオーダージャケットはお客様の思いをそのまま形にしますので一緒に考えている時は楽しくて仕方ありません。
で、それを形に起こす型紙の製作は頭がパンクするほど考えなくちゃいけないので辛くて仕方ありません。
そして縫っている時は自分に対して「おめぇ、寸法あってるだろうなぁ?」と疑いを持つ続けてます。
ついに縫いあがった時はいつも身震いします。
フルオーダーはちょっと驚く金額になります。
でも掛った時間で割ってみると、定型のジャケットの製作より私の時給が低くなっていて唖然とします。
だから年に1着くらいでいいかなぁ、これくらいのジャケットを月に1着作っていたら私が潰れてしまう気がします。
有限会社フォースピード 須山哲也
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